【卓球コーチング】選手に合わせた4つの指導方法|指示・説明・質問・委任
- 公開日
- 2026.10.30
- 更新日
- 2026.10.24
卓球の指導では、どこまで具体的に教え、どこから選手に考えてもらうべきでしょうか。
初心者には具体的な説明が必要ですが、指示を続けるだけでは、自分で考える機会が少なくなります。一方、まだ分からない選手に「自分で考えて」と任せても、何をすればよいか迷ってしまいます。
そこで参考になるのが、ハーシーとブランチャードの「状況対応型リーダーシップ」です。
もともとはスポーツ専用の理論ではありませんが、卓球指導にも応用できます。

選手に合わせた4つの関わり方
| 指導方法 | 指導者の関わり方 |
|---|---|
| 指示型 | やることや方法を具体的に伝える |
| コーチ型 | 方法と理由を説明し、納得を促す |
| 支援型 | 質問しながら一緒に考える |
| 委任型 | 判断や練習の組み立てを任せる |
どれか一つが優れているのではなく、選手と課題に合わせて使い分けます。
1.指示型|具体的に伝える
選手が何をすればよいか分からない場合は、動きや練習方法を具体的に伝えます。
「フォア側でラリーを10球続けよう」
「ラケットの面を下に向けて、ボールの上側をこすってみよう」
初心者や初めての技術に取り組む選手に向いています。
ただし、一度に多くのことを伝えると混乱するため、意識するポイントは一つか二つに絞ります。
2.コーチ型|理由も説明する
方法だけでなく、なぜその練習を行うのかも伝えます。
「強く打つとミスが増えているから、まず7割の力で10回続けよう。安定したら少しずつ強くしよう」
理由が分かると、選手も練習の目的を理解しやすくなります。
ただし、長く説明し続けるのではなく、短く伝えて実際に試してもらうことが大切です。
3.支援型|質問して一緒に考える
すぐに答えを伝えず、質問を使って選手の考えを引き出します。
「強く打ったときと、力を抑えたときでは、どちらが安定していた?」
「次は何を変えたら、もう少し続きそう?」
選手が答えに困っている場合は、
「打点とラケットの角度なら、どちらが関係していそう?」
と選択肢を示してもよいでしょう。
質問は選手を試すためではなく、考える手助けとして使います。
4.委任型|選手に任せる
選手が自分で課題を判断できる場合は、練習内容の一部を任せます。
「今の自分に必要な課題を決めて、次の15分の練習を組み立ててみよう」
ただし、「自由にやって」と伝えるだけでは放任になる可能性があります。
練習の目的や時間を共有し、必要に応じて進み具合を確認します。
同じ選手でも関わり方は変わる
経験者でも、新しい技術を覚えるときには具体的な指示が必要です。反対に、初心者にも「どちらが打ちやすかった?」と質問することはできます。
選手全体のレベルではなく、今取り組んでいる課題をどこまで理解しているかを見ることが大切です。
また、実際の指導では、4つの方法を組み合わせます。
- 「ラリー10回続けよう」と指示する
- 「打点を安定させるため」と理由を説明する
- 「どの力加減が続いた?」と質問する
- 次の練習内容を選手に決めてもらう
このように、選手の様子を見ながら関わり方を変えていきます。
まとめ
選手に考えさせることだけが、よい指導とは限りません。具体的に教えるべき場面もあれば、本人に任せた方がよい場面もあります。
- 分からないときは具体的に伝える
- 理解してほしいときは理由を説明する
- 考えられるときは質問する
- 判断できるときは任せる
指導方法の選択肢を持ち、選手と課題に応じて使い分けることが、上達と自立を支えるコーチングにつながるでしょう。